プロの住宅レシピ 雛段状の農地をそのまま活かした、長屋形式の二世帯住宅
谷口 弘和
長らく放置されていた雛段状の農地。
土地を造成するにはコストが高くなるため、敷地の形状をそのまま活かした設計としました。 斜面に手を加えず、建物の形状を敷地に合わせ、地面への接地面を最小限にすることで、工事費用を抑え、建設費とのバランスを大切にしました。
同時に、1階部分の面積を小さくし、斜面と住宅の間に空間をつくることで、農地と住宅を分断せず、庭が長手方向に連続するよう土地の特性を最大限に引き出しました。
段差を活かした2階建て部分は子世帯の居住エリアとし、親世帯は身体への負担を最小限に抑えるため平地部分に配置し、快適に生活できるよう設計しています。土地全体の魅力を最大限に活かしながら、二世帯が快適に過ごせる住宅となりました。