プロの住宅レシピ 余白を浮かべたすこしふしぎな外観
望月 大地・久保井 聡
活気のある住宅地に建つ、「何階建て?」「人はどこに居るのだろう?」と思わせる、余白を浮かべたすこしふしぎな外観をもつ住宅です。
ドライフラワー作りが趣味のお施主さま。「せっかくなら、ハンギング中のお花を街の人たちにも楽しんでもらいたい」との思いから、住まい手のためだけでなく、街のための窓をもつ住宅を目指しました。
限られた敷地の中で空間の広がりを最大限得るために、1階と2階の“あいだ”に大きな窓の層をつくり、縦長に引き伸ばしたようなプロポーションを持たせています。1階の壁を床から1.8mまで立ち上げ、その上部に窓の層を設けることで、人がすっぽりと隠れてしまい、住宅地でも外からの視線を気にせず、光を取り込むことができます。
大きな窓の層をつくったことが住宅に伸びやかさをもたらすのはもちろんですが、街を楽しくしてくれると良いなと思います。