プロの住宅レシピ 子供部屋はコンパクトに、用途は分解する
佐々木勝敏
「以前使っていた実家の子供部屋は、現在どうなっていますか?」の質問に、殆どの方が倉庫になっているという回答でした。おそらく、多くのご家庭が同じような状況になっているのではないかと考え、子ども部屋はコンパクトに計画し、面積の広さではなく、子供が楽しめる部屋を提案しています。また、子供部屋の用途を分解することで家族のコミュニケーションが高まります。
こちらの子供部屋は、デスク、収納、寝室を分解しつつ、兄弟で空間を共有する設計です。デスク、廊下、寝室、収納を立体的にまとめました。ロフトのような小さく包まれる空間は、子供にとっても居心地がよかったりします。ロフトの下は大容量収納スペースとしています。そして、中庭に面して設置したデスクは、子供たちの勉強場所や家族の居場所にもなっています。
帰宅後、手洗いうがいができるように洗面付きです。
子供部屋を考えることは、子供の成長や家族のコミュニケーションにも関わる、重要なポイントだと考えています。コンパクトにしてコストを抑え、子供が喜ぶ空間を用意し、家族との時間も増える。部屋を単体で考えるのではなく、生活全体で考えることでうまれる、新しい暮らしの形があります。