プロの住宅レシピ 2×4住宅でもここまでできる 空間が水平につながるリノベーション

川上聡建築設計事務所
川上聡
クックトップ

集成材と鉄でできたキッチンの棚が水平のラインを生み出す。

レンジフード

ステップ部分も水平な空間の連続性の要素に昇華。

ステップからワンフロア上の飾り棚、畳スペースの段差へと要素がつながっていくのが見える。

写真左側の棚は机の役割を果たす。畳から足を下ろして椅子のように座れる。

上のフロアから見えるキッチン側の様子。ひとつながりの空間に感じられる。

2×4(ツーバイフォー)工法の住宅が一般化されてから年数も経ち、リノベーションの時期を迎える住まいも増えてきました。
工期の短縮などメリットも多い工法ですが、柱ではなく壁で全体を支えているので、リノベーションとなると壁を抜いたり移動させたりすることが難しく、悩まれる方もいるかと思います。

『古門前通の家』のリノベーションでは、既存壁の位置は変えないまま、造作の棚や机、段差など水平の要素に素材の連続性を持たせることで、空間も水平につながって広がっていくよう設計しました。
具体的には集成材と鉄を全体の共通の要素として使用しています。
元々の建物はスキップフロアという形で作られたものではありましたが、段差部分には手摺や腰壁などがあり空間が分断されてしまう作りでした。そこでそれらを取り払い、新たに設けた造作の棚などと素材を揃えたステップを設けました。
ステップの上のフロアは窓の外に広がるテラスとレベルを合わせて空間が連続して感じられるようにしています。キッチンからテラスまで素材と水平の要素が連続性を持ち、壁を打ち抜かなくとも一つの空間として感じられるように仕上げました。

PHOTO: 石川耕平
PHOTO: 笹の倉舎/笹倉洋平
PHOTO: 川上聡建築設計事務所/SATOSHI KAWAKAMI ARCHITECTS

シェアする

採用されている製品

川上聡建築設計事務所
川上聡
ここが私の評価ポイント!
■採用製品:The Vario cooktops 200 series

『古門前通の家』は住まう方が、料理教室を行う予定のある家でした。そこでニーズに応じて自由に組み合わせて作ることができるThe Vario cooktops 200 seriesを採用しました。価格は手頃とは言えませんが、キッチンを重視するこだわりのある方にはとても満足度の高い製品です。
採用製品
レンジフード|アリアフィーナ
アリアフィーナ株式会社
川上聡建築設計事務所
川上聡
ここが私の評価ポイント!
■採用製品:Center Federica(センターフェデリカ)

『古門前通の家』は住まう方が、料理教室を行う予定のある家でした。そこでキッチン周りはかなりこだわって選択しています。レンジフードはアリアフィーナのCenter Federicaを採用しました。天井高にわせて、造作キッチンと同素材のステンレスでつないでいます。 アリアフィーナのレンジフードはなんと言ってもデザインがきれいで、機能面も安定しているので、他の住宅でも何度も採用しています。価格的にローコスト住宅では採用は難しいですが、キッチンにこだわりのある方など、ここぞという場合にはとてもおすすめの製品です。
採用製品
川上聡建築設計事務所
川上聡

他の家づくりのアイデア

プロの住宅レシピ カテゴリ