プロの住宅レシピ 愛犬のためのゲート ずっと一緒に暮らす人と犬のための家
萩原 進
『浦安の家』の施主ご家族は大型犬と暮らしている方です。これから先もずっと一緒に生活していくことを考えて、人と犬、両者がすごしやすい家になるように設計しています。
その中でも特徴的なのが、キッチンとリビングを仕切る木製のゲートです。
犬たちがキッチンスペースに入らないように設けたもので、必要ない時は造作キッチンの中に引き込んでスッキリと全開口にできます。使用時はマグネットで軽く留まる仕様にしたので、犬たちが開けてしまうことはありません。
例えば小さいお子さん用のゲートなどは成長とともに不要になるので、取り外しできるものでよいですが、これから先ずっと必要な物であれば、人の動線や美観も邪魔せず使いやすいように、最初から造作家具として設計した方が良いと考えました。
大工さんと建具屋さんと意思の疎通をとりながら計画し、キッチン以外にも階段へつながる扉の前など必要と思われるポイントに設置しています。
他にも、床は犬の足にも負担がなく人も歩きやすい、程よく滑りにくいタイルを選択しています。玄関もそれぞれの個室ドアの前まで広々とした土間空間とし、犬と一緒の生活で使いやすいように設計しました。