プロの住宅レシピ アールの天井と重心の整理
~居心地の良い空間を生み出すリノベーション~

山田伸彦建築設計事務所
山田伸彦
塗料

帽子をかぶせたようなアールを天井につけて、包まれるような感覚を生み出した。

窓辺のベンチや、反対側のテレビ台などは40㎝の高さにラインを揃えて重心を整理。テレビ台の赤い部分は布張りで、中にデッキ類を収納してもリモコンの赤外線を通す仕様。

天井の曲面と、低重心の造作家具で居心地のよい空間に。

入居後の様子。窓辺のベンチでくつろいだり、好きなものを飾ったり。

リビングで過ごす家族の時間。窓辺に花を飾る機会も増えた。

『瀬頭の家』は築約40年の鉄筋コンクリート3階建て住宅のリノベーションです。
2世帯が暮らす家で、1階が母親世帯、3階が子世帯、2階が共有のリビングスペースと水回りという構成でした。
その生活スタイルは踏襲したまま、経年劣化した部分の補修や断熱改修に加えて、内部のデザインやプロポーションの変更を行いました。
その中でも特徴的なのが、家族がみんなで時間を過ごすリビングです。既存の天井が少し高すぎて落ち着かないと感じたので、丸い曲面の木の天井を設けることで、包まれたような感覚で意識が内側に向くように意図しました。また、天井の木部と壁の境目でまっすぐのラインを生み出すことで、今までそれぞれの窓の高さの違いがあった空間の横のラインを整理しています。
さらに、窓辺のベンチやテレビ台、ダイニングチェアなどを40cmの高さで揃え、低い位置にも統一されたラインを生み出し、部屋の重心を下げることで落ち着く空間を作り出しました。

PHOTO: Nacasa&Partners 金子美由紀/Miyuki Kaneko

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採用されている製品

自然素材の塗料・漆喰|プラネットジャパン
株式会社プラネットジャパン
山田伸彦建築設計事務所
山田伸彦
ここが私の評価ポイント!
■採用製品:プラネットカラー
プラネットカラーは木部によく使用している塗料です。ブラックやグレーなどを使用しますが、少し雰囲気を変えたいな、というポイントにはグレー系の色味を使用することが多いです。プラネットOPシリーズのOPストーングレーやOPアッシュブルーなどを採用して拭き取り仕上げをしています。
質感なども良くわかっているので安心して選択できる製品です。
採用製品
山田伸彦建築設計事務所
山田伸彦

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