プロの住宅レシピ 空間と家族をつなぐ吹き抜け周りの多目的スペース
山本 浩平
住宅全体が大きなワンルームのような一体のイメージになるよう、空間のつながりを意識してプランニングした住宅です。
その中でも吹き抜け周りのスペースは、抜け感を意識して設計しました。
階段を登りきると吹き抜けを通してリビングとつながる多目的スペースで、視線が抜ける背面を開けたタイプの造作棚を設けています。
観葉植物やお子さんの作品を飾るギャラリースペースとしてリビングからも眺めることができ、1階と2階をつないでくれます。棚には落下防止の細い真鍮のバーも設置しており、安全性も確保しました。
また、1階と2階の間のスキップフロアにも収納を設けています。こちらは1階の畳スペースでお子さんが遊んだおもちゃなどの片付けを気軽にできる場となれば、とも意図しました。
階段手すりや、スキップフロアと2階をつなぐ畳スペース上の階段は鉄骨階段にして目線が抜けるようにし、こちらもつながりを断ち切らず、家の様々な場所で家族の気配を感じられる空間になっています。