プロの住宅レシピ 自然なコミュニケーションが生まれるキッチンづくり
亀崎 美智子・ 大出 達弘
約18畳のLDKを持つ2階リビングでは、家族が集うダイニングキッチンの設計に工夫を凝らしています。
キッチンカウンターの床を30センチ下げることで、ダイニングテーブルとカウンタートップの高さを揃えました。これにより、キッチンで作業する人とダイニングに座る人の視線が自然と合い、会話がしやすくなります。
また、会話が多い場所では天井が少し低く籠り感がある方が落ち着き、安心感をもたらすという考えから、2階にロフトを設け、ロフト下にあたるダイニングの天井を少し低くするよう設計しました。この工夫により、ロフトスペースも確保でき、リビングに広がる吹き抜けの空間でより一層の開放感を感じさせます。
自然素材を中心とした空間に、畳に近い緑色のリノリウムのキッチン床がおしゃれなアクセントとなりました。
実用性とデザイン性を両立させたキッチンとダイニングの設計は、家族のコミュニケーションを豊かにし、快適な生活空間となりました。