プロの住宅レシピ 子供たちの成長と共に変化できる自由自在な子供部屋

アトリエ奏
村井之俊・村井藍
木材保護塗料

それぞれの子供のテリトリーである”ハコ”。このプランのためにオリジナルで設計した。ベッドや間仕切りなどそれぞれの子供の居場所として機能する。

ハコには個人用の収納棚も備えている。写真左に見えるのは造作の洋服収納とそれぞれの机。このプランには、壁や建具を多く作るより、コストダウンが可能というメリットもある。

ハコを足掛かりに梁にぶら下がったり、ボルダリングでロフトに登ったりと空間を立体的に使って楽しめる。

子ども部屋が見渡せるロフトの様子。ここは現在はお父さんのスペースになっている。

ロフトから見た子供部屋。ボルダリングのストーンのピンが刺さっている穴は、棚などを取り付ける穴に転用可能。

『長泉の住宅』の建築主は3人のお子さんがいるご家族で、竣工当時はまだ2歳から5歳くらいと目が離せない年頃でした。これから家族で過ごしていく時間と、子供たちの成長のことを考えながら、現在と未来の時間を楽しく有効に過ごせる空間をつくることが設計する上での重要なポイントとなりました。
その特徴がよく表れているのが大きな3つのハコを設置した子供部屋です。ハコは移動可能なベッドであり、間仕切りでもあり、1つずつが収納も備えたそれぞれの子のテリトリーです。3人の部屋を分けると面積的にも余裕がなくなり、寝るだけの空間になってしまいます。そこで、自分の領域はハコで確保しながら大きな一つの空間の中で過ごせるように配置し、将来、間仕切りが欲しくなったときにはハコを移動させて自分たちで使いたいように空間を分けられるようにしました。
また、親御さんは子供が大好き、自分たちも一緒に遊びたい、という要望をお持ちでしたのでロフトやボルダリングの壁面など一緒になって楽しめる場も設けました。そして、いずれ子供達が成長し、巣立った際には、この使い方が限定されない空間を大人のためのスペースとして使えるように、と意図しています。

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採用されている製品

オスモカラー|オスモ
オスモ&エーデル株式会社
アトリエ奏
村井之俊・村井藍
ここが私の評価ポイント!
床や柱、家具など木部にはほとんどオスモカラーを使用しています。『長泉の住宅』では床以外にはエキストラクリアー、床には着色できるフロアカラーを採用しています。木の質感を損なうことなく保護してくれて、植物油由来なので安心して使用できます。採用する前に各社の木材保護塗料を取り寄せて事務所でサンプルを作成し比較してオスモカラーを選択しました。水のはじきも良いので水ハネが想定されるような場所やリフォームなどの際にも使用しています。
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村井之俊・村井藍

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