プロの住宅レシピ ドアレスで使いやすくて散らからない 家族の個人用ロッカー
三野貞佳
両親から引き継いだ住宅を改修した『光の家』では、家の奥まで自然光が射し込むよう間取りを大きく変更しました。
特に、以前の間取りでは日の光が届かなかったリビングは大きな開口の土間を設け光を採りこんだり、3人家族では持て余す2階の部屋の一部を撤去して吹き抜けの開放感のある空間するなど、家族のライフスタイルにあわせた設計としました。
そのリビングからつながる形で設けたのが、家族のための個人用ロッカースペースです。
リビングから扉なしで入れ、帰宅時も手洗い前にあちこち触らず、そのまま荷物を置きに行けます。さらにその奥は洗面所、ファミリークローゼットとつながるため、帰宅・外出時の片付けや身支度がその動線上で完結します。個人ロッカーには枕棚とハンガーパイプがあり、家族それぞれのブースに分かれているため、各自の荷物やコートの居場所が決まり、散らかりません。また、クローゼットのように扉があると面倒くさくなって結局毎日使わなくなってしまうことも多いので、それを防ぐためにもドアレスとしました。
置き場所に困った鞄などが出ていると雑然とした雰囲気になるので、サッとしまえる場所を設けると無理なくスッキリした空間が保てるかと思います。
PHOTO: エスエス大阪 土出将也