プロの住宅レシピ 巻きつき、包み込むような外観
森本 初雄
高低差のある敷地に建つ平屋住宅。
プライバシー保護を重視し、全体を包み込むような外観デザインに仕上げました。
外壁には「鎧貼り」という重ね貼りの技法を採用し、地層が重なるようなデザインは連続的に巻きつき内部空間を包み込むような印象を与えます。基礎部分のコンクリートはランダムなサイズの型枠を使用し、高低差のある敷地に対応しています。
また基礎のコンクリート部分は垂直ではなく、内側に入り込む形状を取り入れました。これにより帯状の壁が強調され、美しい外観を演出するとともに、道路からの威圧感を軽減し、道路交差点での死角を減らすことにも貢献しています。
外から見ると外観に窓がなく閉鎖的な印象を受けますが、門扉を通り抜けると、外壁と一体となった内部空間が広がります。プライバシーを守りながら夫婦と大型犬2頭が安心して快適に過ごせる住まいです。