プロの住宅レシピ 絶景を取り込む工夫が詰まった、浴室洗面所
栄 隆志
西側に向いて広がる景色。
この絶景を取り入れる工夫が詰まった浴室です。
外の庇は深く、3.4メートルほどあるため、通常の設計では浴室の窓からの景色が庇に隠れてしまいます。そこで、お風呂を床面に設け、方形の大きな窓をかなり低い位置に配置することで、広がる景色を存分に楽しめるように設計しました。夜にはテラスからのスポットライトが緑を照らし、昼とはまた違った雰囲気を楽しむことができます。
浴室の正面にある洗面所には一面に鏡を設置し、浴室の窓から見える景色がそのまま映り込むように工夫されています。浴室や洗面所の床、壁などは全体的にグレー調に統一されており、取り込む緑の鮮やかさをより一層引き立てています。また、テラスの手すりも極力細く設計し、できる限り景色を妨げないようにしています。
この設計により、外の景色がそのまま鮮明に映り込み、自然の緑を感じながら入浴を楽む浴室と洗面所となりました。
Photo : 笹倉 洋平
