プロの住宅レシピ 生活を形づくる主役の階段

PEAK STUDIO
藤木 俊大・佐屋 香織

幅が一間ある贅沢に空間を使った階段。

LDK側ごしの階段方向。腰掛けて景色を見ながら会話するスペースにもなる。(左写真)
階段下から見上げる。左に子供たちのスペース、右にクライミングウォールと小部屋への入口。(右写真)

2段に分かれた2人の子供たちのスペース。下で遊んだり、上で勉強したり。

クライミングウォールを伝って入る小部屋。中は2畳ほどのお父さんのための隠れ家スペース。

階段下は寝室。階段越しに東側の朝日を浴びて起きられる。階段裏にレースのカーテンのようなスクリーンも備えている。

山登りなどアウトドアが大好きな一家が暮らす『月見山の家』には、主役ともいえる広々とした階段があります。
全体の設計は、大きなワンルームのような風と光が通る家の中に地形を作っていくようなイメージで行いました。
その地形イメージの中でも特徴的なのが、幅が一間ある階段です。贅沢なサイズですが、ただの移動のための場所ではなく、そこ自体が居場所であり、階段を昇るごとに家の中の景色が展開していきます。
階段左側には子供たちのためのスペースがあり、遊ぶ場所と学習する場所というように段差により場面が切り替わります。
また右側はクライミングウォールになっていて、山登りのための体力作りや遊びに使え、階段に座ってそんな家族の様子を見ながら過ごすことができます。さらにこのクライミングウォールをはしご代わりに小部屋に入ることができ、写真2枚目のように小部屋の入口と階段にベンチのように腰掛けて顔を合わせて喋ることも可能です。一番上の段に座ると隣家を躱して窓から海が見え、とても居心地の良い場所になっています。
ちなみに階段下は寝室で、スケルトン階段を透かして届く朝日を浴びて起きられます。このように様々な場面で生活のポイントとなる階段です。

PHOTO: Nao Takahashi

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