プロの住宅レシピ 賃貸併用でものびやかに暮らす 通り土間のある家

Unico design
木戸 扶紀子

正面側の賃貸用エントランスと側面奥のオーナー宅玄関を完全に分けてプライバシーを守っている。

玄関は1階に確保。自分たちの生活が賃貸スペースによって圧迫されず、のびのびと暮らせるように意図した。両サイドが開くので風も通り抜ける快適な通り土間。

趣味のサーフボードや自転車などの収納・手入れスペースとしても活躍する土間。子供たちの遊び場にもなっている。

2階の開放的なLDK。畳スペースの小上がりはロールスクリーンで空間を仕切ることも可能。上部のロフトスペースを介して子ども部屋とも回遊できる。

天井が高く、自然光が行き届くLDK。1階の通り土間に収納があることも手伝って、2階がメインとなる生活でも窮屈さを感じず暮らせる。将来的な家族構成の変化や親戚の来訪などにも配慮して自由度の高い構成に。

土地を相続した場合や将来のことを考えて、賃貸併用住宅という選択肢を考える方もいらっしゃるかと思います。
広大な土地であれば話は別ですが、現実的には、2,3戸とオーナー住戸で面積いっぱいというようなケースも多いです。 そのような条件で賃貸スペースを確保するために自分たちの暮らしが窮屈になるのは避けたいところです。
『Riganto』では、賃貸2戸を1階に確保しながら、オーナー家族がのびのびと暮らせるように設計を行いました。
その中で家の性格を決めたとも言えるのが1階の通り土間です。
オーナー家族の居住スペースは主に2階となりますが、家の顔となる玄関は1階に設けました。玄関に連なる1階の空間を多目的に使える通り土間とし、接地階にも専有スペースを確保しています。
通り土間は趣味の道具の収納や手入れの場になったり、雨の日の子供たちの遊び場になったりと様々な役割を果たします。メインとなる2階での生活で必要なもの以外を土間に収納することで2階の空間を広々と使えるようにとも考えました。
また2階も、普段はなるべく空間を開放的に使いながら、生活に合わせて変化させられるよう設計しています。
賃貸併用住宅の選択には、土地を細かく切り売りしないことで街並みの風景を守っていけるというメリットもあります。どのような家の未来を描くか迷った際にはご相談いただければと思います。

PHOTO: 624PHOTO 村田雄彦 / Unico design

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