プロの住宅レシピ みんなで料理するための家庭科室のようなキッチン

アトリエメイ一級建築士事務所
金子佳弘
キッチン水栓 床材

キッチンの床~壁面は2色使い。リビングで座ると、リビングと同じ白い部分のみが見えるため、空間のつながりが生まれ広く感じられる。床部分は汚れが目立ちにくく、キッチンスタジオのような雰囲気のあるカラーに。

実際に暮らし始めてからの様子。カウンターの対面から調理の様子を眺めたり、お手伝いで参加したり。

キッチンからリビング側を臨む。1つの部屋として独立したキッチンだが閉じた空間ではない。

キッチンの窓の外には庭の畑。収穫した野菜を窓から受け渡しでき、庭とキッチンの家族がつながる。

キッチンとリビング部分は床の色を切り替え、ゆるやかに空間を分けている。キッチンを広くとった分、リビングの面積は削られるが、壁の色のつながりや目線の抜けで、狭く感じないように工夫している。

『瀬戸上松山の改修』では「みんなで料理をする・キッチンを使う」ということを意識して設計を行いました。
だいぶ薄れてきた傾向とはいえ、料理は奥さん(お母さん)が担当で台所は奥さんの居場所というようなイメージがまだ生まれがちです。しかし、外で働く女性も多く、リモート勤務なども増えた現代の生活の中では、料理は家族の誰が担当しても良く、むしろ楽しみとしてキッチンに集まってご飯を作れるとよいな、と考えました。
そのために、人が集まることができ、汚れても掃除しやすく子供達も気兼ねなく使える1つの部屋としてキッチンを設計しました。学校の家庭科室のようなイメージです。
部屋の中央にカウンターがあるので、リビングに面したアイランドキッチンのようにリビング側に汚れが飛ぶ心配もなく、対面で料理のお手伝いをしたり、反対側から調理の様子を子供達が見ることもできます。
また焼き肉など匂いや煙が出るものは、テーブルのようにカウンターのIHを囲んで座って食事もできます。
他にも、誰でもどこに何があるか見つけやすいオープン収納にしたり、窓は庭の畑で取れた野菜の受け取り口にもなるなど、みんなで使えて、食を介して家族が集うキッチンです。

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採用されている製品

洗面所・水回り|サンワカンパニー
株式会社サンワカンパニー|sanwacompany ltd.
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金子佳弘
ここが私の評価ポイント!
■採用製品:ファルベル シャワー付シングルレバー混合水栓(KT07799)

採用するにあたり、このラウンド型のキッチン水栓が本当に使いやすいのか、ショールームで実際に試してみて、性能に納得して選択しました。シャワーヘッドのホースを引き出して使う際にも水圧が変化して洗いやすく機能的です。かなり大ぶりで存在感があるので、今回のようなキッチンを独立した部屋として大きく取るプランにはなじみますが、キッチンのサイズ感や向きによっては目立つので、全体のバランスを見ながら採用されることをおすすめします。
採用製品
ビニル床シート|東リ
東リ株式会社 TOLI Corporation
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金子佳弘
ここが私の評価ポイント!
■採用製品:フロアリューム マーブルNW

ビニル床シートで、清掃性に優れた製品です。『瀬戸上松山の改修』のキッチンは子供も含め、家族みんなで使うことを想定していたので、汚れてもサッと拭き取れる床材を選択しました。実際使い始めてからも、無機材料ながら嫌な足触りではなく、気兼ねなく使えて快適です。 また、隣り合うリビングの床とは色を切り替えて空間を緩やかに分けているのですが、色味のラインナップが豊富なので違和感のないカラーを選択できた点も決め手となりました。
採用製品
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金子佳弘

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