プロの住宅レシピ 棚で作る回遊動線 アトリエが隣り合うリビング

ティー・プロダクツ建築設計事務所
谷口 智子
フローリング

リビングから見る、壁代わりの収納棚。薬箪笥を活用して造作。

アトリエから見る、壁代わりの収納棚。扉を設けてスッキリ空間へ。

白と木の自然色のバランスを大切にしている。

床材

リビングに隣り合うアトリエ空間。

キッチンから見るリビング。

リビングとアトリエが隣り合う住まい。
さほど広くない空間のため、リビングとアトリエを壁ではなく収納棚で間仕切ることで、狭さを感じさせず、心地よい空間になるよう設計しています。
壁の役割をする棚の天井部を開けることで、2つの空間がつながり、視覚的に広がりを感じます。また、空気が循環するよう配慮しました。
収納棚には、お施主様が大切にされてきた薬箪笥を活用して製作。リビング側には生活雑貨や本など、お施主様のお好みのものを飾る「見せる収納」に。裏側にあたるアトリエ側の扉付き収納には、器材や材料をしまえる「見せない収納」にし、白い扉には写真やスケッチを貼るなど、インスピレーションを刺激します。
さらに、収納棚を梁に固定することで、地震などによる転倒を防ぐ設計を施しました。
また、一階の各部屋に小窓を設けてつなぐことで、空気が循環し、北側の部屋の閉塞感もなくなるので、家全体の快適な住環境が維持できます。
限られた空間の中で、住空間とアトリエ空間のバランスを保ちながら、心地よく暮らせる住まいとなりました。

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採用されている製品

無垢・複合フローリング|株式会社ニッシンイクス
株式会社ニッシンイクス
ティー・プロダクツ建築設計事務所
谷口 智子
ここが私の評価ポイント!
今回の住まいの雰囲気や方針から、数あるサンプルの中から、松の柔らかさ(広葉樹より柔らかく、杉より固い)や、幅広サイズで20㎜の厚さである材料の大らかさを気に入って頂き、採用しました。素足の足触りは気持ちが良く、経年変化で色落ちしても、自身で自然オイル(ルビオ)を塗ることでメンテナンスできる点が特に良いです。 フローリングの墨色は、落ち着いた空間だけでなく、白い空間との取り合わせも良いので、メリハリのある空間にも使用したいと思います。
採用製品
ティー・プロダクツ建築設計事務所
谷口 智子
ここが私の評価ポイント!
モルタルの色も4色展開で選べるようになっています。質感は光沢が抑えられたマットで、表面が滑らかです。また、メジもさほど目立たないため、全体的にすっきりとした印象です。今回アトリエスペースに採用しましたが、作品制作で床が粉っぽくなってもあまり気になりません。掃除もしやすいので、メンテナンスの面でも負担が少ないと言えます。
採用製品
ティー・プロダクツ建築設計事務所
谷口 智子

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