プロの住宅レシピ もう悪目立ちしない!エアコンを目隠ししながら、快適に使う工夫
西島正樹
空間の中でどうしても目立ちがちなエアコン。埋め込みタイプなどもありますが、選択肢がかなり少なく、メンテナンスも一般のエアコンほど気軽ではありません。既製品の優秀なエアコンを使いながらも部屋の雰囲気を邪魔しない方法はないかと考えました。ルーバーのように格子で全体を覆う方法もありますが、これはショートサーキットが起きがちです。ショートサーキットとは吹き出した風が障害物に当たってはね返り、すぐに吸い込み口へ戻って室温を適温と勘違いしたエアコンが止まってしまうという現象です。そこでエアコンをよく観察すると冷房の風は水平方向、暖房の風は下方向に向かって風が流れていることに気づきました。そのため、エアコンの前に可動式の目隠し板を設置し、暖房の季節は下に空気が抜けるよう前に板を下ろし、冷房時期は水平方向より上に板をずらせるようにしました。それにより冬はエアコンがほぼ見えず、夏は上にずらして吹き出し口が少し見えるという形でエアコンの存在感を消しています。