佐々木勝敏建築設計事務所
敷地とクライアントの個性・要望を元に、自然光や風によって心地よい居場所が建物内外に感じられる建築を提案しています。
住所: 愛知県豊田市田中町4-61-3
TEL : 0565-29-1521
URL : https://sasaki-as.com/
敷地とクライアントの個性・要望を元に、自然光や風によって心地よい居場所が建物内外に感じられる建築を提案しています。
住所: 愛知県豊田市田中町4-61-3
TEL : 0565-29-1521
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■ 竪の家
必要最小寸法の検証と
快適性の実証
この住宅は佐々木事務所に隣接するコンセプトハウス兼自邸です。建築は言葉や写真より体感してみないと伝わらないため、設計事務所ではあまり例がありませんがモデルハウスを建てました。この住宅は要望を満たした一品生産型の住宅ではなく、どのような敷地にも通じる要素をもち、今後の提案の物差しになるような住宅を目指して計画しました。そこで住宅の基本となる各居室に必要な寸法の検証から始めました。
住生活の検証によると1.55mの幅があれば、どの居室も生活可能であることが分かりました。よってすべての部屋の幅を1.55mとしています。プロジェクトごとの要望に対して、この寸法を広げて計画を行っています。最小値を体験することで、ではあとどれくらい広くしたいのかお施主さんもイメージしやすいです。また、これまで住宅依頼の多くが延べ床面積30坪前後であったっため床面積もそれに合わせて計画しました。建設費についても単世帯住宅の平均的コストとなっています。
■ 子供部屋はコンパクトに、用途は分解する
「以前使っていた実家の子供部屋は、現在どうなっていますか?」の質問に、殆どの方が倉庫になっているという回答でした。おそらく、多くのご家庭が同じような状況になっているのではないかと考え、子ども部屋はコンパクトに計画し、面積の広さではなく、子供が楽しめる部屋を提案しています。また、子供部屋の用途を分解することで家族のコミュニケーションが高まります。
こちらの子供部屋は、デスク、収納、寝室を分解しつつ、兄弟で空間を共有する設計です。デスク、廊下、寝室、収納を立体的にまとめました。ロフトのような小さく包まれる空間は、子供にとっても居心地がよかったりします。ロフトの下は大容量収納スペースとしています。そして、中庭に面して設置したデスクは、子供たちの勉強場所や家族の居場所にもなっています。
帰宅後、手洗いうがいができるように洗面付きです。
子供部屋を考えることは、子供の成長や家族のコミュニケーションにも関わる、重要なポイントだと考えています。コンパクトにしてコストを抑え、子供が喜ぶ空間を用意し、家族との時間も増える。部屋を単体で考えるのではなく、生活全体で考えることでうまれる、新しい暮らしの形があります。