田邉淳司一級建築士事務所
家族の時間を存分に楽しめる「
住所: 東京都世田谷区中町3-34-5
TEL : 03-6432-3789
URL : http://www.tanabe-designoffice.com/
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■ WKK邸改修
横浜市内にある大きなマンションの1住戸のフルスケルトンリノベーションです。
親御さんより受け継いだマンションは200㎡という大きな住戸。逆にとても広すぎて距離もあり、中央部は光が当たりにくく 暗くて湿っぽい とのこと、お仕事をリタイアされたご夫婦のための ”大人リノベ”として計画しました。
といっても 200㎡ものマンションすべてを改造すると予算的にも大変なので、一部部屋割りなどはそのままに、こだわる箇所を ヒアリングから整理して、住みたいライフスタイルに合わせて優先順位をつけることにしました。
大きなテーマが二つ出てきました。
”食” と ”音楽”。
お料理上手な奥様には格別なキッチン空間を、JAZZや映画に明るいご主人にはくつろぎリビング空間を ご提案させていただきました。
シックな雰囲気がお好きだとのこと、また床はマンション規定のためカーペットでないといけないことがわかり、
1 床は落ち着いたグレージュ
2 フローリングにできない代わりに、梁型部分の天井に木を貼って落ち着く空間に 建具はダークブラウンでぐっと引き締める
3 3間続きの部屋を少しでも開放的にするため、ビフォーではドアがあったものをすべて取り払い、和室、リビング、ダイニングキッチン と 奥行のある空間に仕立てる
4 2つある水廻りは 使い勝手によりめいんとサブにはっきり分ける
5 寝室はたっぷり収納ができるウォークインで1部屋使う
というコンセプトでトータルデザインしました。
■ 光と風をいざなう減築という選択
住みやすさや居心地を考えたと時に、床面積が広いことが必ずしも暮らしやすさにつながらないこともあります。
例えば、閉じてじめじめしてしまうような日当たりの悪い部屋や、風通しの悪い構造の廊下など、せっかくスペースがあっても快適とは言い難い空間もあります。
そこでリノベーションの際に考えてみたいのが減築という選択です。写真の1~3枚目のお住まいでは、2部屋をつなげ閉じた廊下の壁を取り払って広い空間を作ったうえで、
建物が風や光の通りを妨げている部分を一部解体し、空気と光の抜ける居心地のよい家に改修しました。
これによりとても明るい空間が生まれ、床面積は減っても快適に過ごせる場はむしろ広がりました。
4,5枚目の写真のように私自身の住まいも、減築、大規模改修をおこない暮らしやすい家づくりを行いました。
リノベーションの際にはこういった選択肢もあるという参考になれば幸いです。