AMP / アンプ建築設計事務所
静岡県浜松市の設計事務所です
完成したものが関わった人達にとって愛着のわくものとなるようなものづくりをしていきたいと思っています
住所: 静岡県浜松市中央区東町692
TEL : 053-589-4603
E-mail
:info@amp-a.com
URL : https://amp-a.com/
静岡県浜松市の設計事務所です
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■ 山間のねじれ屋根
計画地はその茶畑へとつながる山道にある集落の一角で、北側にはクライアントの実家と祖母の家があり、畑として使われていました。周辺には10件程の住宅が建っており、集落の中のぽっかりと空いた隙間に家族が移り住む計画です。北側の実家への採光や、農地転用の際の建蔽率の規制を考慮し、平屋での計画としました。
集落は山間につくられているため、東西に山が広がっています。東西の山のうち西側の山はがけ条例がかかっており、土砂を受け止めるL字擁壁かつ目隠し壁としても機能するような基礎と壁を設け、これを手掛かりとして設計をスタートしました。敷地には昔から大事にされてきた梅の木があり、クライアントからの要望で残すことが決まっていました。これを避け各要望・要件に必要な面積を確保すると、自然と雁行した平面計画となりました。L字擁壁がかからない北側には水回りをまとめ、擁壁に守られた南側には各部屋をまとめました。北側は玄関から物干しデッキまで東西に通り抜ける動線とし、実家との緩衝帯としても機能しています。また敷地は緩やかに東側へ下がっているため、室内の段差で勾配を吸収しました。この段差は各部屋の空間を切り替える役割をはたしています。
雁行した平面や段差のある断面は、変形した寄棟の屋根で覆いました。この変形してねじれた屋根は、内部では大きな気積と一体感を与え、外部では勾配の変化で山と呼応し周囲に溶け込んでいます。
Photo:Kenta Hasegawa
■ 家事動線を一直線でつなぐ、平屋住宅のキッチン
平屋住宅のキッチンは、回遊できる家事動線を重視したスマートなデザインが特徴です。
玄関から始まり、パントリー、キッチン、ランドリー、物干しデッキと一直線でつなぐ動線は、平屋ならではの特徴を活かしています。
夫婦2人で料理を楽しめるよう並行型のアイランドキッチンを採用しました。
平屋住宅では奥行きがあるため、通常の窓だけでは暗い場所ができてしまいます。そこで、トップライトとハイサイドライトを設けることで、必要な場所に自然光を届けます。特に、ハイサイドライトは光と熱を調整する役割を果たすとともに、住宅のチャームポイントとして愛着を育む要素となりました。
平屋の魅力を引き出しながら、住む人が心地よく過ごせる住空間が実現しました。
Photo : kenta hasegawa