■ 【 Plastic Vintage 】時代の経過を愉しむヴィンテージリノベーション

いつも賑やかなHさま邸。お孫さんから甥っ子姪っ子家族まで、気付くと数家族が集まっていると言います。賃貸暮らしで手狭だったので、みんなが集まっても十分な広さのある家を探していました。やっと見つけたこの家は、木が生い茂って入るのも大変な状態でしたが、実家や職場からの距離も程よく広さも申し分ないのはもちろん、板張りの壁や吹抜け、ロフトなどそのまま使いたいと思える部分がたくさんあり、運命を感じて購入しました。
そこで板張りの壁面などはそのままの雰囲気を生かしながら、趣味で集めた雑貨が似合うアメリカンヴィンテージのテイストをインストール！
無垢材やタイルなどの素材にこだわりつつ、業務用キッチンなどスレンレスをはじめとするラフなテイストも使用しています。ヴィンテージ感ある元々の床材は、シューズラックやワークデスク、寝室収納棚や庭先のウッドデッキなどに生まれ変わりました。
みんなでわいわいパーティーのように楽しめるよう、リビングは回遊できるゆとりある大きさにし、キッチンは壁付でみんなで使えるようにしました。何家族か同時に泊まりに来ても対応できるよう、洗面と脱衣は別々にし、脱衣室には鍵もかけられるようになっています。
「広い土地に大きな家を今から建てるのは予算的に荷が重いけど、中古物件ならなんとかなりそう。」という目の付け所が功を奏した、個性あふれるリノベーションになりました。

築43年 中古住宅　木造2階建ロフト付　160.77㎡
■ご要望：もともとの家の作りのユニークさを生かしたい。大きめのLDKにみんなで集まりたい。
■暮らしのポイント：みんなで集まれる大きめLDKと、趣味に囲まれまくったレトロ空間の実現。

■ 時代経過を愉しむヴィンテージ空間

時代経過を楽しむヴィンテージリノベーションの住宅。
古い住宅が持つ時代の空気感と、お施主様が作り上げた世界観に、プラスアルファを加えた設計を行いました。
板張りの壁や天井の梁、柱などはそのまま残し活かすことで、以前の家主が築いた世界観を受け継ぎました。これに合わせて、フローリングやキッチンのタイルには、風合い豊かで経年変化が楽しめる素材と質感のものを採用。キッチンに設置した棚などには、以前の住宅のフローリング材を再利用し製作。時間が経った木が醸し出す気配が空間の雰囲気を引き立ててくれます。
このリノベーションの背景には、とても古く潰す前提で売られていた中古住宅を「この家なら私の理想に近づけるかもしれない。古くてボロボロだけれど直せばきっと良い家になる」というお施主様の時代への思いと、古き良きものへのリスペクトがありました。住む人の思いを反映させたリノベーションは、次の時代へと引き継がれる新たな価値を住宅に与えました。