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まるさわ設計室

長野県松本市の一級建築士事務所で、主に住宅の新築・改修・リフォームの設計をしています。自然や町並みにとけ込み、好きな家具や雑貨に包まれて、調和を持った穏やかに暮らせる住宅を目指して設計しています。


住所: 長野県松本市中山5572-3

TEL : 0263-74-3965
URL : https://www.marusawa-sekkei.com/

作品集

物件

■ 笹部の住宅改修 U邸

築50年近くにもなる木造2階建住宅の平屋への改修。

先代が遺したこの住宅を活かしつつ、人の集まる事が多いため安全にしたいという希望が主題であった。そして、子世代が結婚・独立し、夫婦2人で余生を過ごすのによりよい住まいにしたいという希望もあった。

そこで、2階を取り除くことで機能的にも構造的にも合理的に解決する事を考えた。さらに、ただ2階を取り除くのではなく昼間でも真っ暗だった玄関続きの廊下を明るくできるよう、廊下真上の2階部分を北側採光のハイサイドライトとした。そうすることで、北から安定した光が降り注ぎ続ける、明るく開放的な廊下になった。

寝室は主に寝るだけ、という施主のライフスタイルに合せて寝室は必要最低限の広さとし、一方で居間からキッチンにかけては広く明るい空間とした。周囲が畑である立地を活かし、キッチンの出窓は透明Fixガラスにしていつでも山々や近所の木々を眺めることができる。

■ 中山の住宅 -自邸-

松本市内でありながら、のどかな田園地帯に建つ住宅であり、...

■ 笹部の住宅改修 Y邸

築45年程になる木造2階建住宅の改修。 重厚な入母屋造りの屋...

■ 豊科光の住宅

敷地は光城山の西斜面に位置し、西向きに安曇野の景色、南に...

プロの住宅レシピ

プロの住宅レシピ

■ 風と光をあやつる格子とガラス建具と高窓

私は長野に住んでいて、県内の住宅の改修依頼を受けることも多いです。
年数を経た家は、面積が大きく中心に廊下という形が一般的で、外光の届かない廊下は暗くて寒い場所になっており、それを解消するのが改修の際の共通課題として挙げられます。
『笹部の住宅改修 U邸』はお子さんが巣立ち個室が必要なくなったので、2階建てを平屋に改修した住宅です。この例も自然光を家中に行き渡らせる計画としました。
2階がなくなり開けた廊下の上部に高窓を設け、メンテナンス通路兼ちょっとした物の置き場所としてギャラリースペースを設置しました。家全体をワンルームのようにつなげていく分、少なくなる収納の役割も兼ねた場です。
さらに廊下とLDKをつなぐ部分の天井は、高窓からの光を通すように木製の格子とアクリル板で造作しました。 部屋入口の引き戸の上部も開閉できるガラス建具として、気候の良い時期には風が通るようにしました。素通しではなくアクリルを用いたり、閉じられる建具にしたのは、冬の長野の寒冷な気候に対応するためです。
リノベーションによって風景になじむ和風の外観は保ちつつ現代的な柔らかな光の射す空間となりました。