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an Archi-Lab. 一級建築士事務所

変化と多様化の目まぐるしい昨今、建築を考えるには、設計に関する技術力やデザイン力のみならず、本質を見極め提案・実現していく力が不可欠です。本質を素直に、かつ美しくアウトプットすることを心掛けています。


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作品集

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■ 廻廂(かいそう)の家

共働きで日々忙しい若いご夫婦と子供二人が暮らすための新築住宅である。

 

敷地は一つの広大な邸宅地を幾年かけて随時切り売りされた最後の残り地であり、条例の定める最低敷地面積を割っていたが、それでもエリアとして地価が高く昨今の土地価格の上昇も相まって、資金の土地が占める比重は大きかった。

 

このような背景と、家族構成がこれからまだ変わっていく可能性も踏まえて、クライアントは限られた敷地を余すことなく利用し、部屋数(5部屋)や多くの収納、ガレージ、エレベーターなど備えた密度の高いスペックの大きな住まいを希望されていた。

 

そこで、希望するスペックを設えつつ限られたスペースの中でも適切に余白を設けることで機能性と空間性の両立を図った、敷地全体にはり伸びた廂(ひさし)が特徴的な3階建ての住まいを提案した。

 

敷地いっぱいのフットプリントから斜線制限をかわすボリュームを立ち上げ、外壁後退制限に該当しない廂を残して建物部分を欠き取る。また通常は1階に並べる室外機も上階へ上げることで、敷地いっぱいにはり伸びた廂下の地面が四周解放される。

そこにアプローチや前庭、通路、坪庭、駐輪スペース、ビルトインガレージなどをあてがい、敷地全体の平面利用を図った。

また2、3階の欠き取られた空間は周囲との隙間となり、圧迫感の軽減や風通し等の環境に寄与している。

 

南側隣地は1m程地盤が下がっているため北側斜線制限の兼ね合いもあり敷地南側上空は半永久的に抜けができる。加えて北側が6m道路であることから、南北に抜けを作ることのできる敷地であった。

南北に通して長手に設えたLDKはこの敷地性を最も現している。

加えて光溜まりとなる3層吹抜けの階段室を南側に設け、そこに家への愛着にも通じるアイコンのような企図でデザインした階段をかけた。

 

求められるスペックを整理し必要十分に備えつつも、法規制も含めた敷地特性と応答し適切に意味ある余白を取り、詰め込んだだけではない豊かさを実現する。

そんな都市型住宅の在り方を意識した住まいである。

 

PHOTO:冨田英次写真事務所 

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プロの住宅レシピ

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■ 床として成り立つ吹き抜け ~光と風が行き渡る校舎裏の家~

『校舎裏の家』は建て替えで、南側に小学校の3階建て校舎、東西に隣家が迫るという環境でした。
大人同士の母娘ふたりの住まいということで、部屋数などよりも最優先となったのが、光と風が通り明るく暮らせる家にしてほしい、という環境的な要望でした。
そこでプライバシーを守りながらいかに自然光と風を取り込み、家中に行き渡らせるかということがテーマとなりました。
そのテーマを叶えるべく設計したのが2階のルーバー状の床です。居間を1階と2階の2層にわけ、校舎からの視線があまり気にならない2階の居間に、通常の窓に加え天窓を設けました。2階が光だまりとなり、ルーバーを通して1階まで降り注ぎます。一方で1階の南側の窓は、日中の校舎からの視線をカットするために、掃き出し窓ではなく、高さを抑えた躙り口にしています。小庭を校舎との間にクッションとして挟んだので、そこからも光は採れますし、2階から透過する自然光と併せて1階も閉塞感のない明るい居間になりました。
吹き抜けという選択もありますが床面積が減るので大きくとるのは難しいケースもあります。
床として成り立たせながら、風と光を通す方法として生まれたルーバー床です。

PHOTO:冨田英次写真事務所