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一級建築士事務所 マとバ...

住所: 大阪府大阪市北区中之島4丁目1-17瑛長ビル3F

TEL : 06-6110-5515
E-mail :matoba@matoba-d-f.com
URL : https://www.matoba-d-f.com/

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作品集

物件

■ Kn-HOUSE

"緑に包まれた浮遊する住処"

 

設計依頼を頂く数年前、たまたまこの住宅地を訪れることがあり、手入れのされたゆったりとした庭と歴史を感じさせる趣のある佇まいが印象的でした。
ところが、近年はそうした良好な環境の維持も難しくなってきているようで、急激に無味乾燥な街並みへと変容しつつあることが見受けられました。そうした中、この住宅では少しでも街並みにも潤いをもたらす計画ができればと考えました。

 

法定面積の上限いっぱいの計画ではあるものの、建物を一つの塊ではなく、小さなボリュームの集合体としてできるだけ量感を抑え、建物周囲にたくさんの余白(=庭)を生み出し、緑に包まれる住宅を目指しました。外壁は、緑の背景としてしっとりとした表情となるよう濡れ色がかった暗灰色の左官仕上としています。 宅盤が道路よりも1m程高いため、1階は70cm程の半地下形式としホームEVを設置することで全体をバリアフリーの計画としています。

 

半地下形式の1階は”庭との親和”、主階となる2階は”緑に包まれ浮遊する住処”、眺望の良い3階は"望楼"として、各階ごとに特性に応じたテーマを持たせています。2階は回遊性を持たせたプランとすることで、普段は2階だけでも快適に生活できる計画としています。

 

Photo : 松村芳治

■ Mt-HOUSE

"中庭立体テラスのあるコートハウス"   1階にはLDKと...

■ Y-HOUSE

"自然素材で仕上げた立体志向の健康住宅"   隣接する...

■ On-HOUSE

"複数の領域が重なり合うワンルーム空間"   計画地は...

プロの住宅レシピ

プロの住宅レシピ

■ 「3つの要素」と「複数の領域」が重なり合うことで生まれる、ワンルーム空間の住まい

二世帯住宅の建て替え。こちらは二階に暮らす子世帯(夫婦+子2人)の住まいです。
建て替え前もワンルームのような空間で暮らしていましたが、子どもの成長に合わせて個室を検討しました。
新しい住まいでは、お互いの空間が混ざり合うような、これまでの暮らし方や要素を大切にしながらも、適度な住み分けができるようデザインしました。

まず、大きなワンルーム空間を壁で区切るのではなく、3つの要素を重ねることで、ひとつの部屋が単体で完結せず、互いに影響し合いながら広がりが生まれる設計としました。
1つ目の要素は「パーティション」。2カ所に設けた間仕切りにより、必要に応じて空間を3つに区切ることができる可変性を持たせています。
2つ目は「素材と色によるゾーニング」。空間を物理的に分けるのではなく、左右で対照的な質感と色を採用することで、2つのゾーンを作ります。大きな窓を持つ南側は、濃いブラウンを基調とした、ラワンベニアを使用した空間。大開口からの光が回りすぎると視線の抜けが弱くなるため、あえて濃い色を採用することで光を吸収させ、風景を際立たせながらも、落ち着いた空間に仕上げました。
一方、暗くなりがちな北側は白を基調とし、天窓とリビングの光を反射させることで、空間全体が明るくなるよう工夫を施しています。
3つ目は「フレーム」。木の柱や梁を空間の骨格として配置し、規則的に設けた構造体が2つのゾーンを横断することで、グラデーションが生まれ、2つの空間が緩やかにつながります。

さらに、南側の大開口は全開できる両引き分けの製作サッシとし、屋外とのつながりを感じられるインナーテラスを設け、開放感を最大限に引き出しました。ここでは、校庭で息子さんがプレーする少年野球の観戦をチームの保護者の方たちと楽しんだり、縁側のようにくつろげたりと、 家族はもちろん気心知れた知人・友人も集う、町とつながる場所にもなっています。

この住まいは、ひとつの空間に複数の要素を重ねることで、家族のライフスタイルに寄り添いながら柔軟に変化します。完全に仕切るのではなく、空間同士が緩やかにつながることで、それぞれの居場所を確保しつつ、広がりのある心地よい住環境を生み出しています。