arc-d
住所: 群馬県太田市新島町309-1
E-mail
:arc-d@sunny.ocn.ne.jp
URL : http://www.arc-d.jp
住所: 群馬県太田市新島町309-1
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■ クマガヤツクバの家
熊谷駅北側に位置し、近くに市役所や商業施設、高校などがあるが、地方都市らしく建物の隙間に駐車場が増えていっている。計画地は元々施主の祖母が木造アパートを経営していて、それを引き継いだ施主家族が改装をしながら住み継いでいた。地域の同世代とのコミュニティーを形成し子供たちが良く集まり多くの時間を過ごす場所を造り上げていた。
子供達や友人達が集まり過ごせる場所として街に開く、開ける場として広めの土間、リビングを独立した空間として街側に配置し大きな本棚と薪ストーブを設えた。裏庭に出られるサブエントランスを挟み奥まった棟にダイニング・キッチンなどプライバシーが高めの空間とし、リビングゾーンと少し距離をとった。子供達が遊べる南側の芝庭と北側道路を通る人たちに見てもらえるような北庭。二つの庭に挟まれるようにL型に配した建物は近所の人たちが寄りやすく、そこに住む家族の生活が街に滲み出るような家として街の景色になってほしい。
Photo : 鳥村鋼一
■ 何度も回遊したくなる、子ども心をくすぐるリビング
お施主様がご家族から受け継いだこの土地は、以前から近所のお子さんやお友達が集い、交流の場となっていました。そのような場所を継承していく計画として、特にリビングでは子どもたちが自由に遊び回れる楽しい空間を目指しました。
この住まいは、街に開いた北庭と子どもたちが自由に遊べる南庭を持ち、この2つの庭に挟まれる場所にリビングが位置します。リビングから続く大きな土間が南北の庭を繋ぎます。両サイドには吐き出しのサッシを設けることで、優れた断熱性能を持ち、サッシを開けると室内外の境界を感じさせない設計となっています。子どももペットも、庭からリビング、そしてまた庭へと自由に室内外を回遊でき、視覚的な繋がりを超えて、行動そのものが繋がる空間として、リビングは庭と一体化します。
飾らない雰囲気を大切にするために、住宅全体の素材そのものの良さを活かし、照明もシンプルなものを選びました。このシンプルさが、空間の開放感を一層引き立てています。
リビングを挟む庭は、ご家族の手入れによって木々が増え、どんどん成長しています。子どもたちの成長と庭の自然の成長を共に楽しみながら過ごせる場所となりました。
Photo : 鳥村鋼一