プロの住宅レシピ 屋久島の絶景と変形地を活かした、自然に溶け込む住まい
山下 篤史
こちらは、高低差のある変形の土地と、屋久島の豊かな自然を最大限に活かした住まいです。
周囲を海や森に囲まれたこの絶景の地に建つ住まいは、リビング、寝室、居室を南東側に配置し、全面ガラス張りに設計することで、自然を室内に取り込むような開放的なデザインです。
外観には、自然との調和を重視して、ガラスや木材をふんだんに使用。これにより、周囲の美しい景色と一体化し、建物が自然の中に溶け込みます。
敷地内は約4メートルの高低差があり、この地形を活かして玄関を2階フロアに配置しました。住まいに入ると、内部の各スペースが段階的に下がる設計になっており、自然との一体感がさらに深まります。
玄関のコーチエリアやウッドデッキは、建物全体をぐるりと囲むようにデザイン。お城やお寺の縁側や廊下を思わせる日本的な要素を取り入れ、室内と屋外の境界を曖昧にし、自然と住空間が一体になるような中間的なスペースを設けました。
屋久島ならではの自然を存分に味わえるこの住まいは、現代的なデザインに日本的な要素を取り入れ、心地よい時間が流れる場所となりました。