プロの住宅レシピ ミニマムで多用途なゲストルーム

武山 大樹
来客が多いため、ゲストルームが欲しいというご要望でした。
寒冷地のため、1階にゲストルームを設けると基礎を凍結深度まで掘り下げる必要があり、建築コストが大幅に増加してしまうため、ゲストルームを2階に設けました。同時にバルコニー設置のご要望もあったので、バルコニーを通り抜けると「小屋」と呼んでいるミニマムなゲストルームへつながる設計にしました。
この小屋には、クイーンサイズのベッドスペースと机、奥には洗面とトイレを設置し、ペットボトル1本持ち込めば一夜を快適に過ごせます。ゲストルームとしてはもちろん、趣味を楽しむための部屋や住む人の息抜きの場としても活用でき、日常から切り離された特別な感覚を味わえます。
1階リビングから階段を上がり、バルコニーを通り抜ける間に見える空や森が、住む人や訪れる人に自然との一体感を感じさせます。この移動そのものが特別な体験となり、ゲストルームとしての魅力を高めています。