プロの住宅レシピ 伝統的な尺モジュールを取り入れ、縦長の敷地を活かしたLDK

塚野建築設計事務所
塚野 琢也

玄関を入ると広がるLDK。

床、扉など、各用途や場所の「らしさ」を反映した木材を選定。

天井や床には伝統的な尺モジュールを取り入れ、落ち着きある和を感じる空間へ。

キッチン下に高さを持たせることで、軽やかな印象となりナチュラルな空間に調和する。

LDKから2階へとつながる梯子。梯子を登ると広がるフリースペースで大人も子どもも思いも思いに過ごす。

この住まいは、細長い敷地の特性を最大限に活かし、視線の抜けや立体的な空間構成を工夫することで、広がりを感じる住まいとなっています。
住まいからの眺望があまり良くないことから、縦長の住まいの特徴を生かし、対角線を意識した視線の抜けや、住まいの中で遠くを見渡せる構成を取り入れることで、室内に開放感をもたせました。
リビングには2階へとつながる梯子を設け、回遊できる動線を確保。これにより、家全体がつながっているような一体感が生まれています。

LDKでは構造の木材をそのまま見せるデザインを採用し、それぞれの場所の用途が見えるような木材選びをしました。
天井や床では日本の伝統的な尺モジュールを取り入れ、凛とした雰囲気の中にも落ち着きのある和を感じる空間をつくり出しています。天井の梁はマス状のあらわしとし、フローリングは床材の目を一定方向にそろえて貼ることで、住まいの奥行きを強調しました。これは寸法の狂いが少ない複合フローリングだからこそできるデザインです。
細部へのこだわりを大切した空間づくりで、木の温もりと和の落ち着き感じるLDKとなりました。

Photo : 鈴木亮平(​DailyLivesNiigata)

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