プロの住宅レシピ 明るく生まれ変わった浴室、老後を見据えた団地リノベ

BASIC DESIGN ARCHITECTS
岩堀未来 ・ 長尾亜子

床下には温水で温める蓄熱層を敷設。冬でも床下が温かく身体にも優しい。

老後を考え、寝室横に配置。

団地の浴室とトイレのリノベーション。
もともとは窓がなく、常に換気扇を回しておく必要がある空間で、湿気や空気がこもりがちでした。
今回のリノベーションでは、風通しのよさや自然光の取り込みを意識し、明るく快適な浴室づくりを目指しました。また、将来を見据えた設計として、老後の使い勝手にも配慮しています。

団地特有の配管の制約から、排水の勾配が決まっているため浴室の位置は変えられず、限られた条件のなかでいかに広さと使いやすさを確保するかが課題でした。そこで、浴槽を撤去し、シャワールームとして再構成。年齢を重ねると浴槽をまたぐことが難しくなり、むしろデッドスペースになることを見越した選択です。
さらに出入口には、半透明の引き戸を採用。車椅子でもそのまま出入りできるよう、左右どちらからでも開閉できるデザインで、将来的な介護にも対応できる設計です。扉に半透明素材を使うことで光を取り込み、空間全体が明るく開放的な印象に。ワイヤーを設けているので、必要に応じてカーテンを設置することも可能です。

手すりなどのディテールにもこだわり、機能性だけでなく空間全体との調和を意識してスタイリッシュな既製品を丁寧に選定しました。 以前は暗く狭かった浴室とトイレが、明るく広い空間へと生まれ変わりました。

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採用されている製品

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岩堀未来 ・ 長尾亜子

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