プロの住宅レシピ 空へとつながる、大屋根の住まい

岡山 森 ・ 岡山 輝子
ご実家の隣に建てた新しい住まい。
周囲を住宅に囲まれたやや密集した敷地環境で、唯一、南側には畑が広がっており、今後も建物が建つ可能性は低いことから、南側の開放感を活かし、大きな窓から光や自然を取り入れる住まいづくりを計画しました。
「自然と暮らす・切り取られた風景の家」をコンセプトに、光・緑・空を取り込む設計で、1階には大開口の窓を南面に設け、居床の自然と室内を緩やかにつなぎます。
特徴的な、急勧配の白い大屋根は、瓦の切り妻屋根の家が多く建つ景観に配慮したデザインにしながらも、やや角度の強い勾配をつけることで、印象的なフォルムに仕上げました。
この大屋根は、空へとつながり、光や風とが一体になるような軽やかな白で仕上げられています。大きな褒は夏の日差しを遮り、冬は室内に光を取り込むため、一年を通して快適に暮らせます。
家族をやさしく包み込む大屋根の下で、自然とともに穏やかに暮らせる住まいです。
Photo:Kazuoki Yasugi