プロの住宅レシピ 既製品の機能性を活かしながらも、空間の雰囲気を崩さない目隠しワザ
水野 憲司
施主の方はこの家のキッチンでどうしても使いたい無印良品の製品がありました。ゴミ箱やキッチン回りの収納や仕分けツールなどです。機能的に優れていて、施主さんの暮らし方にあっているのならば、ぜひご希望を活かしたいと思いました。しかし、私も施主さんも気になったのは、LDK全体を見たときに、それらの既製品がむき出しになると少し空間の雰囲気とマッチしないという点でした。そこで実際使いたい製品の寸法や開き方などを確認し、造作のカップボードの中にそれぞれ入れ込める形にしました。使いやすいように斜めに倒して開く箇所やキャスターで引き出す箇所など、写真にあるように、様々なパターンで設計しました。これにより空間の調和は乱さずに施主の方が使いたかった製品の機能を盛り込むことができました。