プロの住宅レシピ 静かな存在感のタイル壁
鎌松 亮
テレビ裏の壁一面に、小さなモザイクタイルを大胆に使って空間のアクセントにしています。
施主の方からもタイルを使いたいという要望を受け、この壁面に以前から気になっていた美しい色合いのタイルを貼りました。一般的に横向きに貼ることが多いボーダータイルを縦貼りにして、すっきりとした存在感を生み出しています。
実はこのタイルは都営線の駅でも採用されているものです。そこではこのように広い面ではなく、小さなスペースに途切れて使われていたのですが、大きな面にあえてこの小さなタイルを使うことでダイナミックな仕上がりになると考えました。
タイルの質感が空間に艶もプラスし、壁自体がアートのような佇まいになっています。
PHOTO:Hiroki Kawata