プロの住宅レシピ 玄関土間と屋内離れ
相良友也
『日出町の家』では広い土間スペースのある玄関が欲しいとのご要望を施主の方から頂きました。そこでいっそ家の中をめぐる通り土間にすることを考え、さらに遊び心を加えて、土間と障子で区切られた屋内の離れ和室を設けることを提案しました。
他の部屋から独立しているので、こもってリラックスして過ごしたい時や、来客の対応などにも重宝します。障子を開けば空間はつながっていますので、狭く感じることもありません。
少しデメリットになるかもしれない部分としては、和室に行くのに一度土間を通るので、靴なりサンダルなりをはかなくてはいけないというところです。(ぴょんと飛ぼうと思えば飛べる程度の距離ですが。)
土間部分には腰掛けて靴をはいたり、荷物をおいたりできるようなベンチも設けているので、ご近所の方などの簡単な来客対応も可能です。他にも、例えばベビーカーや買い物の大荷物があるときもそのまま入ってこられるなどの利点があり、様々なシーンで多様な使い方ができるかと思います。
PHOTO:石井 紀久