プロの住宅レシピ 外の環境を採りこむハイサイドライトと登り天井
安藤祐介
東西方向に3列並んだのこぎり屋根と、三角形のハイサイドライト(高窓)が特徴的な『六光天井の家』です。
施主の方のご希望は家族の繋がりを大事にできる平屋を、ということでした。平屋をつくる際にどうしても出てくる課題が、家の中心部の自然採光をどうするか、という点です。
そこで、南北それぞれ3か所、計6つの三角のハイサイドライトを設け、室内は三角窓へ向かって登る形で天井に勾配をつけることで、外光が天井を伝って柔らかく反射しながら家の中心部まで届くよう設計しました。
三角窓下の造作収納は、天面のが合板の柔らかい反射板になっていて、室内に光を採りこむ手助けをしています。
家の中心が開口部から離れがちな平屋でも、工夫次第で外の環境の変化が室内に反映され、自然を感じられる空間にすることが可能です。
PHOTO: Taisuke Tsurui
Drone shooting : Yusuke Ando Architects