プロの住宅レシピ 外の環境を採りこむハイサイドライトと登り天井

安藤祐介建築空間研究所
安藤祐介

のこぎり屋根と三角のハイサイドライトが特徴的な外観

三角窓から入った光は傾斜のついた天井を伝って室内の奥まで届く。

収納の天面は合板の柔らかい反射板になっており、光を採りこみやすいように手助けしている。

ハーフバス

浴室にも自然光が採りこめる。光が柔らかく反射する明るい空間。

キッチン エアコン

照明点灯時の光。

東西方向に3列並んだのこぎり屋根と、三角形のハイサイドライト(高窓)が特徴的な『六光天井の家』です。
施主の方のご希望は家族の繋がりを大事にできる平屋を、ということでした。平屋をつくる際にどうしても出てくる課題が、家の中心部の自然採光をどうするか、という点です。
そこで、南北それぞれ3か所、計6つの三角のハイサイドライトを設け、室内は三角窓へ向かって登る形で天井に勾配をつけることで、外光が天井を伝って柔らかく反射しながら家の中心部まで届くよう設計しました。
三角窓下の造作収納は、天面のが合板の柔らかい反射板になっていて、室内に光を採りこむ手助けをしています。
家の中心が開口部から離れがちな平屋でも、工夫次第で外の環境の変化が室内に反映され、自然を感じられる空間にすることが可能です。

PHOTO: Taisuke Tsurui
Drone shooting : Yusuke Ando Architects

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採用されている製品

浴室|TOTO
TOTO
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ここが私の評価ポイント!
■採用製品:ハーフバス Type0

『六光天井の家』は特徴的な屋根の形を活かした浴室にするために、ユニットバスではなくハーフユニットバスを採用しました。全体を造作の浴室にしてしまうと、防水面などの心配が付きまといますが、ハーフユニットであればユニットバスの防水性能を持ちつつ上部を自由にデザインできます。使用したTOTOのハーフバス Type0はしっかりした製品で組み付けもきれいに仕上がります。なみなみとお湯を入れると際まで行き渡ってエッジ部分が見えなくなる設計で少し不思議で解放感のある入浴体験ができます。
採用製品
キッチン|株式会社ミラタップ (旧 サンワカンパニー)
株式会社ミラタップ (旧 サンワカンパニー)
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ここが私の評価ポイント!
■採用製品:グラッド45

サンワカンパニーさんのオールステンレスのキッチンです。キュービックな形がシンプルで空間に合わせやすく、存在感があって適度に主張してくれるので満足感があります。ヘアライン仕上げを選択するとやや傷が目立ちやすいので、それも経年変化として楽しむか、傷が目立つのが気になる方はバイブレーション仕上げなどを選択するのをおすすめします。
採用製品
空調|ハウジングエアコン
ダイキン工業株式会社
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■採用製品:床置きエアコン

床置きタイプのエアコンは、置き場所の確保が必要なので、最初からエアコンありきで造作家具の設計に組み込むことが必要です。いわゆる建売住宅ではなかなかない仕様ですので、さしずめ『憧れの床置きエアコン』といったといったところでしょうか(笑)。私は床置きは格好良いなと思っていておすすめです。気を付けるべき点としては、低い位置にあるのでフィルターの掃除はしやすいのですが、床に近い分ほこりを吸い込みやすいので、マメに手入れする必要があります。また高さが低い分、結露水を流すドレン管の勾配がとりにくいので、どこにでもおけるというわけではなく、プランニングの時点で検討が必要です。
採用製品
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