プロの住宅レシピ 家族の居場所になる多目的な造作ソファ

エムデザインスタジオ
宮﨑 洋・宮﨑 友紀子

空間にジャストサイズの造作ソファ。窓辺で自然光を感じながらくつろげる家族の居場所。カバーリングソファで取り外して洗えるので、安心して使える。/『Patina house』

フローリング

ソファとつながる段差は、ソファのサイドテーブルであり、ソファの人と目線を合わせられるベンチであり、多目的な使い方のできる場所。/『Patina house』

実は、ソファの下には引き出せるアイロン台が仕込まれている。床に座ってサッとアイロンが始められる。/『Patina house』

壁面に添ってL字に設けたソファ。空間を余すことなく使い、窓辺の心地よさを楽しめる。ソファ下には大型本も入る収納。大きな本もサッと取り出してソファで読める。/『なじむ家』

家族が自由にくつろげる現代版小上がりのような場所。横になったり、読み聞かせをしたり思い思いの時間を過ごす。/『なじむ家』

家をつくる際に、居場所をつくるということを大切にしています。家族が心地よく集まる場や、ちょっと籠って落ち着けるようなスペースなどをそれぞれの家に設けています。
今回はその中でも、造作ソファで生み出す居場所をご紹介します。

『patina house』と『なじむ家』では、窓辺に屋外を感じて心地よく過ごせるソファを造作しました。現代版小上がりのような感覚で、座るだけでなく寝転んだり、子供が遊んだりと様々な過ごし方ができるようにゆったりとしたサイズに仕上げています。自然と集まり、思い思いの時間を送れる家族の居場所です。
造作家具の良さの一つに、空間を余すことなく使えるという点があります。家にジャストサイズなので大きめでも置き家具のようにデッドスペースが生まれず空間を使いきれ、視覚的にもスッキリします。
また写真2枚目の段差とつながるソファのように、ともに設計していくことで家具と建築の境界を無くし、床がテーブルになったり、ベンチになったりと家の中をフレキシブルに使えるようになります。
さらに多目的な使い方としてソファ自体に、収納を設けたり、引き出せるアイロン台を仕込むなどそれぞれの暮らし方に合った機能も持たせています。

PHOTO: Yousuke Harigane

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採用されている製品

各種防火処理木材・木質建材|チャネルオリジナル
チャネルオリジナル株式会社
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ここが私の評価ポイント!
■採用製品:屋久島地杉

『patina house』では屋久島地杉のフローリングを採用しました。施主の方が杉が好きで使いたいというご希望があったことに加え、チャネルオリジナルさんは製品を作るだけなく、木を育てていくという姿勢の企業であることなど、ものの持つストーリーも施主の方に響きました。また、屋久島地杉は油分もあり、経年での変化が楽しめる素材です。『patina house』のpatinaはラテン語で経年変化した味わいを表す言葉で、家全体のコンセプトにもあっていました。価格帯も品質に対して手が届きやすい点も魅力です。
採用製品
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