プロの住宅レシピ シンプルを極め、洗練された白いおうち

アトリエ永日
永井 康晴

軒樋を持たない切妻屋根の住まい。

屋根と外観のガルバリウム鋼板の種類を変えることで横長を感じるデザインへ。

木製の3枚サッシの玄関。

風が強い地域の為、ビリングの大開口はフィックス窓に。

施主の要望である「軒樋なしで屋根から外壁へと縦ハゼを連続させる意匠」をいかに美しく、且つ問題が起こらないように納めるか問われるおうちでした。
軒なし&軒樋がないことで、雨漏りのリスクや外壁が汚れやすくなります。こういったデメリットになる要素を抑えるために職人さんたちと試行錯誤しながらつくり上げてきました。
屋根から外壁へと繋がる竪ハゼラインを下部まで張り下げず軒ができる高さで止め、その先はガルバリウムの形状を変えて張り下げています。これによって横長に見えるデザインを強調し全体のバランスを取っています。
玄関となる大きな3枚の木製引き戸は外壁から少し奥まった位置に配し、さらに薄い鉄板で作った小庇を設けて雨から建具を守ります。
住宅全体の高さを抑えたデザインは、建物が地面にしっかりと根付いているような印象を与えるだけでなく、建築資材の使用量が抑えられ、コストダウンや空調効率の向上にもつながっています。

Photo : 八杉和興

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