■ まるで道の駅!?みんなが集う陽当たりの良い木のお家
美しい緑が望める広々とした平屋です。大きな切妻屋根と木の外装のバランスにこだわった外観が特徴で、この住宅の外壁には屋久島地杉を使用しています。屋久島地杉ならではの味わい深い表情に加え、本州の杉より油分が多いため長持ちするという特徴があり、経年変化によってこれから先どんな素朴な表情を見せてくれるのかが暮らしの楽しみの1つ。道路側に面している訪問者専用の玄関口にお子様のお友達がゾロゾロと賑やかに入っていく様子は、外観も相まって道の駅のようです。
この地域は冬になると氷点下を記録する寒い地域にあり、断熱対策や暖房効率を考慮した設計を随所に取り入れました。例えば、住まいの窓は南側を囲うような作りになっているので、冬は陽の光を家の中に取り込むことができ昼間はリビングの真ん中あたりまで陽が届くほど。それにより輻射熱が生まれ、冬でも暖房に頼りすぎず太陽の光で快適に過ごすことができます。
天井や壁に使っているのはヒノキの合板材。消臭・調湿の機能面も備えつつ、ふわっとヒノキの香りがするのも癒しポイント。天井・床・壁と一面に木を使うと「全面が木なのはちょっとな・・」と思われる方もいると思うのですが、異なる木種や異素材のタイルなどのアクセントを組み合わせることで、木の比重が多くてもくどすぎない空間になります。
PHOTO:渡邊 聖爾