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■ 平原町の家

延岡市のシンボル愛宕山の南側に広がる昭和40年に宅地化された住宅地。

北東の角地。建替前は高いブロック塀が立ち、見通しが悪かった交差点部分を開放し、予備の駐車スペースとしても使えるようにしました。 地盤の高低差を利用して、１階車庫の上に部屋を載せたスキップフロアのプランとしました。

■ シンプルキッチンだからこそ、素材には徹底的にこだわりたい！

住宅全体のコンセプトは「自然素材、本物の木で家をつくる」。
キッチンにもその思いが詰まっています。 いちばんのこだわりは、天然大谷石の床です。お施主様の強いご要望もあり、キッチンからパントリーまで大谷石を敷き詰めました。 大谷石は、空気層を多く含む柔らかい素材です。この空気層が断熱効果となり、温かく足触りは柔らかくて気持ちいいのですが、キッチン床での採用となると、他の素材と比べて摩耗が激しく、水分の吸収が早いためシミになりやすいというデメリットがあります。お施主様と話し合いを重ね「シミや汚れも1つの味わい。家の経年変化の1つだと捉えれば歓迎する」というお気持ちがあるということで、このキッチンが実現しました。
また、室内は全てクロスは一切使わず漆喰塗りで仕上げています。

コの字型キッチンは、パンが焼けるオーブンや火力が微調節できるガスレンジの設置を中心に設計。パン屋さんをされているので、自宅キッチンでも試作品や研究が出来るよう、ある程度大胆に使えるよう使い勝手を考えています。木製のキッチンカウンターでは、試食や小さなお子さまと気軽に軽食を楽しめます。

気張らずシンプルでありたいということから、シンプルな分、素材を大切にした空間となりました。