バスキッチンの家

作品紹介

子どもが10歳になるまでの10年間だけ住む家です。子ども部屋がなくてもよいので、40㎡という小さな物件を選択しました。築年数と小振りな面積があいまって600万円と物件費が低く抑えられ、その分建築工事費に750万円をかけました。合計金額1350万円は都内で10年間、同程度の広さを賃貸するのと同じ金額であり、その価格で住宅を持つ事が可能です。物件費でなく建築工事費に費用をかけることで、住まい手の要望である窓辺にゆったりとした浴室とキッチンのある大きなワンルームが実現出来ました。浴室は利用時に建具を閉めてプライバシーと防水性を確保しますが、普段はリビング的なスペースの延長として利用し、建具の開閉により部屋の利用形態を変化させ面積を有効活用しています。床は耐水性のあるチーク材とし全体的な素材の統一を行い広さ感を生み出しています。今後増える空き家の活用を考えると、ライフステージが変化したら子育てというライフステージに突入した人に賃貸・転売できるなど、住宅を一生の買い物と捉えない「気軽な住宅」が増えても良いのではないかと思います。

 

PHOTO:鳥村鋼一

作品データ

所在地: 千葉県 船橋市

延床面積: 41㎡

施工会社: 伸栄

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