プロの住宅レシピ 多機能なワークスペース
斎藤裕美+平山真
築50年を経過した住宅を、事務所兼住宅へと更新したリノベーション計画です。
真壁(柱や梁を露出させて仕上げた壁)仕様の6畳和室と、大壁(柱や梁を壁の内に隠した壁)仕様の6畳洋間を、大壁の中に隠れていた既存の柱を現しにする真壁仕様に戻して一体的に改修し、事務所のワークスペース兼打ち合わせスペースとしました。
打ち合わせがない時には、私たちが仕事をしている傍らで、子どもが勉強やお絵かきをする場にもなり、来客時には、大人数で集まり、大テーブルを囲んで食事を楽しむ場にもなります。
天井にはスギのルーバーを貼り、ルーバー間にピクチャーレールやライティングダクトレールを設置することで、自由に照明を設置したり、植栽などをワイヤーで吊るすことができるようにしています。
壁際には吊棚を設置し、本や模型などを置けるようにしています。
また、窓台下のスペースは、卓上型電子ピアノが引き出せるようにしています。
支持方法は端部のスライドレールのみとすることで、下の本棚はそのままでピアノを格納することができます。
仕事の場としてみならず、打合せ、勉強、団欒、食事…
様々な機能やシーンに対応できるように設えた多機能な空間を作りました。