プロの住宅レシピ アートを飾るスペースと収納量を両立させる床下収納

PLACE一級建築士事務所
小川 純一
和紙畳

畳の小上がりスペースの下は収納になっている

畳は薄く軽量な和紙畳を採用して、収納の中のものも取り出しやすく。

仕事場もリノベーション時に床を上げて下に収納を設けている

別記事の『アートを飾る自分のための空間を創る』でも触れたのですが、’アートを飾る場’を設計段階から計画することをおすすめしています。具体的には壁面の確保や、アート作品を置いたり立てかけたりできるようなカウンターの高さの収納作りなどを行っています。
すると、天井までの収納に比べて収納量が減るという課題が生まれてきます。物がとても少ない方はそれでも良いですが、収納を犠牲にすると暮らしにくさを感じる方も多いと思います。そこで写真1、2枚目の畳の小上がりスペースのように床面に高さを出し、その下を収納スペースにしています。これは収納のためだけではなく、段差があることで空間の感じや過ごし方に変化が生まれることも意図もしています。畳も軽量で丈夫な薄型の和紙畳を採用して、開けやすく中のものが取り出しやすいようにしました。
また、写真3枚目の仕事部屋も廊下の床から20cmほど床を上げる(コンクリートの床から40㎝程度上げる)ことで、床下収納を設けています。このようにして、飾るスペースと収納量を両立させる工夫を行っています。

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採用されている製品

DAIKEN畳 (和紙畳)|大建工業
大建工業株式会社
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小川 純一
ここが私の評価ポイント!
DAIKENさんの和紙製の畳です。調湿性が優れていてカビの発生や劣化が抑えられています。耐久性も、いぐさよりあり、擦り切れなども起こりにくいです。和紙製なので、カラーバリエーションも豊富で、自邸『江古田の家』の畳スペースに使用しています。採用したのは、ダイケン健やか畳床 座スリム15という薄型のタイプです。畳スペースの下を収納にしているので開閉するときに重たくないようにこのタイプを選択しました。この和紙畳を知ったきっかけは、他の建築家の方が自宅づくりの過程を書かれた本の中で紹介されていたことでした。興味を持って採用したところとても快適に使用できていて、私からもおすすめしたい製品です。
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