プロの住宅レシピ 開閉式シェードで室内と路地をゆるやかにつなぐ

畝森泰行建築設計事務所
畝森泰行
シェード

シェードを開いたところ。丸い穴は雨水の通り道でもある。

シェードをたたんだ状態。

木製サッシ

室内の照明が照らすシェードを閉じた路地

2棟の玄関側外観。間の路地にかかるシェードが見える。

昨今の家は閉鎖的になりがちですが、周囲とつながる生活の豊かさも大事だと考えています。
この『Houses』では親類同士の家2棟を隣り合わせに建て、間の路地を共有して緩やかにつながる居住環境を創りました。
その路地で行った工夫のひとつがこの可動式シェードです。固定のひさしやタープではなく、天候や気分に合わせて開閉できるシェードを設置することで、路地が時に部屋の延長のような空間になり、時に開放された屋外になります。このケースでは2棟はお互いの目線が抜けるようにテラスとダイニングを向かい合わせに配置するなどレイアウトや高低をずらして設計しているので、よりこのシェード下の空間がただの通路ではなく子どもたちが遊ぶこともできる有効な場所になっています。
今回のようなケースではなくても、テラスや母屋と離れの間などにこのような開閉可能なシェードを設置することで空間の使い途が増えたり、広がりを感じられることもあると思います。

PHOTO: 中村絵

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採用されている製品

シェード・パラソル|メリープランニング
株式会社メリープランニング
畝森泰行建築設計事務所
畝森泰行
ここが私の評価ポイント!
可動式の横引きシェードです。2棟の家が共有している路地の上に設置しています。固定のひさしではないので光を取り入れたい時、反対に日射しを遮りたい時、気候によって開閉できて便利です。シェードパネル生地のカスタムの自由度も高く、『Houses』では生地の一部に穴を開けて、雨水や木漏れ日のように光が通るデザインにしました。
採用製品
木製サッシ|キマド
キマド株式会社
畝森泰行建築設計事務所
畝森泰行
ここが私の評価ポイント!
事務所でもキマドさんの木製サッシを採用しています。『House』で採用する前にも使用したことがあり、気密性などの性能面も信頼していました。キマドさんの製品は大開口にも対応していて、デザインの自由度が高い点も魅力です。事務所の入り口の木製サッシは『Houses』とは異なる製品ですが、吊りレールを設けて収納できる仕様になっていて、一面すべて開放できます。
採用製品
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