プロの住宅レシピ 和の柔らかさを持った光の案内板
幸地 俊一
これはお寺のセレモニーホールで行った工夫で、住宅ではないのですが応用して取り入れることができるのではないかと思います。
お寺の廊下で施設の案内を掲示するのに、そのままいかにも案内板という物を設置するのは味気ないですし、空間の雰囲気が壊れると考えました。そこで周囲になじんで、且つ、必要な情報を伝えられるものとしてこの光の案内板を考えました。これは明かりを付けたときに文字や案内サインが浮かび上がる仕様で、ワーロンプレートという和紙をラミネート加工して作られた樹脂板を使用しています。光の演出をするのに普通の和紙ではこういった公共の場所では強度が足りませんし、樹脂板なので拭き掃除などもすることができます。家庭では案内板という形で使うことはないかと思いますが、トイレや洗面所などで電気がついているか(誰かが使用しているか)を雰囲気を壊さずに確認できるようなアクセントにしたり、柔らかな和の明かりのデザインとしてワンポイント活用できるのではないかと思います。