プロの住宅レシピ 空間で空間を区切る、内と外を緩やかに分ける大きな軒

高橋翔太朗建築設計事務所
高橋翔太朗

写真右側に広がる大きな軒

大開口窓

内部と外部をつなぐ空間

室内から軒を通して道路側を臨む

軒と屋内の天井の木材をそろえて連続性を持たせている

室内から軒下を臨む

ゆったりとした敷地を活かしたおおきな軒(のき)のある住まいです。当初、施主の方は目隠しのような形で外部と敷地を区切りたいというご希望をお持ちでした。
しかしせっかく平屋のゆったりとしたデザインの建物を柵で囲むと、空間の広がりが途切れもったいないと考えました。そこでこの軒下を広く設けることで、空間を仕切るプランを提案しました。この場所がプライベートとパブリックの中間の場所としての役割を果たし、緩やかに内と外を分けることを意図しています。日陰のスペースで団らんもでき、道路側からの室内への直接的な視線もかわすことができます。さらに屋内と屋外の軒部分の木材を同じものにそろえることで室内から外へと広がる空間の連続性も意識しました。
このように明確な区切りで空間を断ち切ってしまうのではなく、緩やかな連続性を持たせたまま場面を切り替えていくという方法で、より広がりを感じる空間づくりをすることも可能になります。

PHOTO:岡田泰治

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採用されている製品

高橋翔太朗建築設計事務所
高橋翔太朗
ここが私の評価ポイント!
採用製品:サーモスⅡ-H/L
『和木の平屋』で使用しました。大きな開口部を取っているので、サッシの背が高く2500mmあります。サイズが大きいと見付(正面から見た窓の枠の部分)が大きく視界で悪目立ちしてしまいがちです。この窓はサイズは大きいですが、シンプルですっきりしたデザインなので、梁と枠の高さそろえて枠を見せないようにする設計と併せて、極力枠の存在感をなくし、外に目が行くようにしました。見付が梁下に納まるサイズで目立たず、窓の大きさと断熱などの性能をきちんと兼ね備えている製品で、美観と機能の両面でお勧めです。
採用製品
高橋翔太朗建築設計事務所
高橋翔太朗

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