プロの住宅レシピ 光が抜ける家
真泉洋介
『葉山の住宅』では、光の通り道となる隙間が家のあちらこちらに仕込んであります。
例えば、窓周りも構造体である柱とサッシを離して設計しています。普段はあまり意識されることがないマニアックな部分かもしれませんが、通常、構造体が家の内部と外部の仕切りになっていて窓は柱など構造部分と一体化していることが多いです。この家では写真1枚目右端のようにサッシと柱を分離させて隙間を作ることで、ロールスクリーンを下ろしてもその部分を光が通り抜けるようにしています。
写真3枚目の右端の柱と造作の仕切り家具(黒い照明器具がついたもの)の間にも隙間をつくり、光が通るようにしています。
他にもすのこなど隙間を生む工夫を家の随所に配置し、光が家の中をめぐり、それぞれの空間を断絶させないようにしています。