プロの住宅レシピ つながる家 素材使いで空間に統一感を
福井啓介・森川啓介
『HOUSE F』はつながりということを強く意識して設計した家でした。家の中の空間のつながり、視線のつながり、地域とのつながり、様々なことを意識しました。
ここでは、その中でも素材使いで室内空間のつながり、統一感を生み出した工夫をご紹介したいと思います。
フローリングにチーク材を採用し、それに合わせて家具や造作部分もチーク材を使用しています。また、見切り材(壁と床など仕上げが変わる部分をつないで仕上げるもの)やカバー類には統一して銅素材を採用して統一感を出しました。加えて、少し変わった工夫としては、写真1,2枚目に写っているソファを作成した余り革でドアノブを包み、ソファとつながりを持たせました。(写真4枚目にドアノブのアップあり。)
このように素材に連続性、統一性を持たせたり、オリジナルの手を加えることによって空間のつながりを生みだしたり、住む人が愛着をもてる家を仕上げることができます。
PHOTO: Kouji Fujii _Shinkenchiku-sha