プロの住宅レシピ 都市部のプライベート空間 白いテラスとLDK
小林 裕志
写真の『静かな光の家』では、白い外壁に囲まれたテラスとLDKを設計しました。囲まれたと言っても、色味や、内部と外部の空間の連続性を工夫することで圧迫感を感じることはありません。
テラスの上部やキッチンに設けた天窓には青空が広がり、住宅街にありながら目線を避けて空を感じられる空間としています。また、家に住まう人だけでなく、周辺の環境に対しても外壁が圧迫感を与えないよう、敷地内で可能な限りセットバックして敷地ギリギリに壁が迫るのを避けたり、外階段をシースルー階段にして光と風が抜けるようにするなどの配慮をしています。
リビングとテラスは空間の連続性を持たせるため、室内床（一部壁面も）とテラス床のタイルの素材を揃えて一体感を生み出しています。素材は揃えていますが、もちろんテラス部分は水はけなどの機能面は備えたものになっています。リビングの左右（方角は北と南）両側に広がるテラスは空の見える屋外でありながら、プライベートな屋内の延長として存在しています。
PHOTO: Tomouyuki Kusunose＋Mayumi shokei
