プロの住宅レシピ 玄関を格上げする光と階段
小林 裕志
『静かな光の家』は玄関入ってすぐに階段があり、この部分をインパクトのある場として演出したいと考えました。
この家の外部デザインと対比すると、入ってすぐに普通の階段が見えることで家全体の印象がスケールがダウンしてしまうと考えたためです。そこで壁際まで広がるシンボリックな木製の階段を設計しました。加えて折り返し部分からはシースルーの鉄骨階段とし、踏み板の間から上の階の窓の光が降り注ぐようにしました。この階段のスケール感と光によって、玄関の空間を格上げすることが出来ました。
さらにこの建物では、木造→鉄骨→RC(タイル貼り)というように、階数が変わるごとに素材を変化させています。階段の踏み心地など五感を通して空間の変化を感じられるように意図しています。
PHOTO: Tomouyuki Kusunose+Mayumi shokei