プロの住宅レシピ 和室だけじゃない!どこにでも合うアイデア障子
納谷 学
「障子」というと、和室に使うものというイメージが強いかもしれません。
ですが、和室はもちろんリビングやベッドルームなど、意外な空間にも障子の持つ柔らかい表情は似合います。 ワーロンという特殊な和紙で出来た障子は、日本の伝統美を現代的に魅せてくれる美しさがあります。
ワーロンシート自体には断熱性はありませんが、建具に太鼓張り(=組子の両面に和紙を張ること) にして使うことにより、空気層を挟み断熱効果を高めることができます。 これによって「夏は涼しく、冬は暖かさを逃さない」障子へとランクアップ。 音が気になる部屋には、ワーロンシートの間にガラスを挟んで使えば防音効果を持つ障子にもなり、アイデア次第で様々な効果のある使い方ができます。
また、ワーロンの障子を取り入れた部屋には、空間に奥行きと軽やかさが生まれます。
空間を仕切る境界線はナチュラルに室内の景色に溶け込み、いざその障子を閉じれば和紙特有の表情と適度な空気感が圧迫感なく個室へとスイッチさせ、全く違う部屋にいるような空間の変化も楽しめます。和紙という日本昔ながらのものをあえて使うことで、それが逆に新鮮で1つのアクセントになる事例です。