プロの住宅レシピ 和紙のない障子 ~100%と0%~

Lenz Design
岡﨑 絢・金沢 将
塗装オイル 塗料

シナベニヤを張った中心部以外は、光を100%通して、庭の緑も臨める。

中心はシナベニヤで目線が止まるアクセントを。(光透過0%)

和室だった記憶を残しながらも、現代的な室内

リノベーション前。かなり光が入る時間帯でも明るさは50%程度。

『house AO』のリノベーションで、いわゆる「ゴリゴリの本気の和室」からの脱却を目指して行った工夫です。
写真5枚目のように、元々は障子がずらりと並ぶ和室でした。和紙が光を通すとはいえ、感覚的には外光の50%くらいの光が通っているような感じで、正直「なんだか暗いな」という印象を持ちました。
また、障子を閉じると外が見えないというのも気になりました。以前の住人が残してくれた植栽や、お気に入りのオリーブやみかんの木などの緑が室内から見えるほうが暮らし方に合う気がしました。
そこで、障子の和紙を取り払い、光を100%通す素通しの部分と、光の透過0%のシナベニヤ張りの部分のある枠に作り変えました。シナベニヤを張る箇所を設けたのは、目線が止まる部分がある方が、手前と枠の向こうの奥行きの差が出て、より枠の先の外が際立つと考えたからです。障子のように全体がポワンと明るくなるよりも、光が100か0かがはっきりした方がこの家の新しい暮らしには相応しいと考えました。

PHOTO: 森田大貴 Lenz Design

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採用されている製品

Lenz Design
岡﨑 絢・金沢 将
ここが私の評価ポイント!
■採用製品:LOHAS OIL

『house AO』の床、障子(改造したもの)の塗装に室内用木部オイルのLOHAS OILを採用しました。52色+αのカラーバリエーションがあり、使ってみたいと思っていました。(前職場で一度使用したことあり。)国内のメーカーで自然オイルということで安心して使えますし、床もさらさらして足ざわり良く仕上がりました。色により、乾燥の速度などが少し違うようで、手際よく塗らないと難しいものもありましたが、それを考えてもとても魅力的な製品だと思います。価格も高くなく、手に入れやすさ、塗り直しのしやすさなどの点でDIYをされる方にもおすすめできます。
採用製品
Lenz Design
岡﨑 絢・金沢 将
ここが私の評価ポイント!
■採用製品:ソフトチョーク

『house AO』の壁・階段・筋かい・テーブル・建具を自分たちで塗装するのにヘイムズペイントのソフトチョークを使用しました。ぽってりした重めのテクスチャでのびはよくないので、やや扱いは難しかったですが、その分しっかりしたきれいな仕上がりになりました。他にはない色や質感で満足しています。
採用製品
Lenz Design
岡﨑 絢・金沢 将

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